最新版 東近江市ハザードマップで見る水害リスクと安全なエリア選び
鈴鹿の山から琵琶湖まで、豊かな自然に恵まれた東近江市。住まい探しでは、土地が持つ地形や環境の特性を知ることが大切です。エリアによって浸水想定は異なります。川の配置や高低差などの条件も場所ごとに変化します。市や滋賀県が公開しているハザードマップを活用しましょう。客観的な情報をもとに検討を進められます。この記事では、ハザードマップの読み方や安全なエリア選び、マップでは読み取れないポイントを解説します。確かな判断材料の一つとしてご活用ください。
東近江市の水害リスクと安全なエリア
住まい探しでは、川からの距離だけでなく想定される浸水の深さと避難経路の高さを地図で確かめましょう。
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東近江市の水害リスク概況
東近江市は琵琶湖の東側に広がり、鈴鹿の山あいから湖岸まで高低差のある地形を抱えています。愛知川(えちがわ)や日野川、その支流がつくった扇状地が土地の骨格で、下流へ向かうほど地面は平らになっていきます。平らで水はけの穏やかな土地は、田畑には向いても、大雨のときは水が集まりやすい場所になりがちです。
住まい探しで気にしていただきたい水害の種類は、大きく3つに分けて考えると整理しやすくなります。
水害の種類 | 起こりやすい場所 | 確認したい地図 |
|---|---|---|
河川の氾濫(外水氾濫) | 愛知川・日野川など河川沿いの低地 | 洪水ハザードマップの浸水想定区域 |
雨水があふれる内水氾濫 | 用水路沿い、周囲より低い道路・住宅地 | 内水(雨水出水)の浸水想定 |
ため池や小河川の決壊 | 農業用ため池の下流側 | 防災重点農業用ため池のマップ |
市内には農業用ため池が点在しています。河川だけを見て安心するとリスクを見落とします。同じ町名でも、道一本挟むだけで浸水想定が変わることは珍しくありません。ハザードマップを町丁目単位で見ると、その差が色の濃淡ではっきり表れます。
安全なエリアの特徴
水害リスクが比較的低いとされるエリアは、地図と現地の両方で見分けがつきます。等高線と塗り分けの色、それに現地の坂や段差。この3つを照らし合わせるだけで、専門知識がなくてもかなりの判断ができます。
- 周囲より土地が高い。段差や坂の上にあり、雨水が自然に流れ下っていく
- 河川や大きな用水路から距離があり、間に堤防や高い道路がある
- 浸水想定区域の色が塗られていない、もしくは最も薄い区分に収まっている
- 大雨のときに通る避難経路が、途中で低い場所(アンダーパスなど)を通らない
- 古くからの集落で、地名や神社・墓地の位置が高台側にある
色が塗られていない場所が必ずしも安全とは限りません。想定を超える雨が降れば、地図の外側でも浸水します。一方で、浸水想定が数十センチ程度のエリアなら、敷地のかさ上げや電気設備を高い位置に置く工夫で不安を減らせます。「その土地を避けるか」ではなく「どこまで備えれば安心して暮らせるか」で考えましょう。選べる範囲がぐっと広がります。
市街地の便利さと高台の安心は、残念ながらしばしば両立しません。買い物や通勤の便を取るか、標高を取るか。ここは家族で順位をつけておく話です。一般的に、日中に家族が別々の場所にいる家庭ほど、避難経路の高さを優先したほうが判断に迷いません。内見の帰り道に、最寄りの避難所まで一度歩いてみてください。
東近江市の水害リスクを理解する
水害リスクは「どの川の近くか」と「土地が周囲より低いか」の2点で、まず大まかに見分けられます。
水害の原因と影響
東近江市で水害を考えるとき、頭に入れておきたい水の流れは大きく3種類あります。川の水が堤防を越えたりあふれたりする外水氾濫、雨水が排水路や下水の処理能力を超えてあふれる内水氾濫、そして農業用ため池の決壊です。市域には愛知川や日野川といった川が流れ、平野部には水田と用水路が広がっています。水を集めて流す仕組みが発達した土地は、水が集まりやすい土地でもあります。
被害の出方も原因によって違います。外水氾濫では浸水の深さが増しやすく、流れの勢いで建物そのものが傷むおそれもあります。一方の内水氾濫は深さが浅めでも、床下や道路の冠水、車の水没、下水の逆流といった生活への影響が出やすい。「川から離れているから安心」と思っていた住宅地で、雨水があふれて道路が池のようになったケースは各地で報告されています。
ため池についても、国や県が防災上の重点となるため池を選び出し、位置や浸水のおそれがある範囲を示す地図を公表する取り組みが進んでいます。丘陵地のふもとで家を探す方は、川だけでなく上流側のため池の有無にも目を向けてみてください。
過去の水害事例
滋賀県は琵琶湖を中心とした低地が広がるため、歴史的に洪水と付き合ってきた土地柄です。東近江市域でも、台風や梅雨末期の集中豪雨で川の水位が上がり、農地や道路が冠水した記録が残されています。市が避難情報を出した経験もあり、日付や被害の詳細は市の防災担当が公開している資料で確認できます。
過去に浸水していない場所でも安全とは限りません。堤防や排水施設の整備で守られる範囲は広がりましたが、想定を超える雨は毎年どこかで降っています。逆に、昔の水害の記録は土地の性質を教えてくれる貴重な手がかりです。地名に「川」「沼」「田」「島」が付く場所や、周囲より一段低い土地は、水が集まった歴史を持つことがあります。
土地を検討する段階なら、地元で長く暮らす方や不動産会社の担当者に「このあたりで水がついたことはありますか」と尋ねてみるのも有効です。地図と数字だけでは見えない、道路の勾配や水はけの癖といった情報が聞けることもあります。まずは気になっている住所について、川の名前、ため池の有無、周囲との高低差の3点をメモにしておきましょう。次の章で紹介するハザードマップを開いたとき、見る場所がはっきりします。
ハザードマップの活用法
ハザードマップは色の濃さだけでなく、想定雨量の条件と浸水が続く時間まで読み取ると判断材料になります。
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ハザードマップの読み方
浸水想定区域図を開いたとき、最初に確かめてほしいのは凡例の「想定条件」です。同じ川でも、想定最大規模(おおむね1000年に一度クラス)と計画規模(数十年〜100年に一度クラス)では、塗られる範囲も色の濃さも変わります。自宅が薄い色だからといって安心とは限りません。条件を上げると色が濃くなる場所も少なくないのです。
色分けが示すのは、あくまで浸水の深さ(浸水深)です。東近江市を含む滋賀県では、県が地先の安全度マップとして、河川からの氾濫だけでなく水路や小さな川からあふれる内水も含めた浸水リスクを示しています。大きな川の近くでなくても、雨水が抜けにくい低地では色が付きます。
読み取る順番は、次の5つで整理できます。
見るポイント | 確認する内容 |
|---|---|
想定条件 | 何年に一度の雨を想定した図か |
浸水深 | 自宅の位置の色が何メートル区分か |
浸水継続時間 | 水が引くまでの目安(記載がある図のみ) |
家屋倒壊等氾濫想定区域 | 流れの勢いで建物が壊れる恐れのある範囲 |
避難所と経路 | 指定避難所の位置と、途中に水路や低い道がないか |
浸水深が0.5メートル程度なら床上、3メートルを超えると2階まで水が届く目安とされます。数字を見て終わりにせず、ご自宅の玄関の高さと見比べてみてください。「膝の高さまで」と言い換えるだけで、備えの優先順位が変わってきます。
具体的な活用方法
地図を眺めるだけでは、いざというときに体が動きません。おすすめは、家族で1枚の紙に「わが家の避難計画」を書き出す使い方です。
- 自宅の浸水深区分と、想定される浸水継続時間を書く
- 避難先を2か所決める(指定避難所と、親族・知人宅など)
- 徒歩ルートを2本引き、アンダーパスや水路沿いを避けた道を選ぶ
- 車をどこへ移すか、いつ移すかを決めておく
- 高齢の家族やペットがいる場合、移動にかかる時間を実測する
東近江市は洪水ハザードマップを町丁目単位で公開しており、自宅周辺の図だけを取り出して確認できます。滋賀県の地先の安全度マップは地図上で拡大しながら見られます。通勤路や子どもの通学路を指でたどるように追っていくと、危ない区間が見つかります。
農業用のため池が近い地域では、防災重点農業用ため池のマップも合わせて見ておきましょう。田畑が多い地域では、ため池の下流にあたるかどうかが避難判断を左右します。
不動産購入を検討中の方は、内見の前に住所を地図で引いておきましょう。売買契約の重要事項説明では、水防法にもとづく浸水想定区域内かどうかの説明が義務づけられています。ただし説明を受けるのは契約直前。自分で先に調べておけば、候補地の絞り込みや価格交渉の材料にもなります。内見の当日は、敷地と前面道路の高低差、そして最寄りの水路の位置まで見ておくと判断が早くなります。
安全なエリアの選び方
安全なエリアは「浸水想定の深さ」「近くの川や水路」「土地の高低差」の3点で見比べると判断しやすくなります。
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地図の読み方がつかめたら、次は実際の住まい探しに落とし込む段階です。東近江市は愛知川・日野川といった川に加え、琵琶湖の内水(排水しきれない雨水)や農業用ため池の影響も受ける土地柄。同じ市内でも条件はかなり違います。
水害リスクの低いエリア
水害リスクが低い土地には、いくつか共通した特徴があります。まず洪水浸水想定区域の色が塗られていないか、塗られていても浅い区分にとどまること。そして周囲より土地がわずかに高いこと。この2つが揃う場所は、大雨のときに水が集まりにくくなります。
具体的なチェックの流れとしては、次のように進めると迷いにくいでしょう。
- 候補地の住所を市の洪水ハザードマップで確認し、浸水深の区分(何mの色帯に入るか)を見る
- 想定される浸水の深さと、その地点で水が引くまでの目安時間(浸水継続時間)の両方を確認する
- 半径300mほどの範囲に川・水路・ため池がないかを地図で探す
- 現地に立って、道路や隣地との高さの差、雨水ますの位置を目で確かめる
見落としやすいのが、川から離れているのに水がたまる場所です。周りを住宅や道路に囲まれた低い一角は、下水や水路の排水能力を超えた雨で足元が浸かることがあります。窪地、旧河道(昔の川の跡)、田んぼを埋めた造成地は、地形図や古い航空写真で確認しておくと安心です。土地の履歴は不動産会社に尋ねれば、分かる範囲で教えてもらえることも少なくありません。
地域ごとの安全性比較
東近江市内の地域比較は、ランキングで一律に順位をつけるものではなく、地形のタイプごとに気をつける点が違うと捉えるのが実際的です。地形別に整理すると、次のような見方ができます。
地形のタイプ | 想定される水害の傾向 | 確認したい項目 |
|---|---|---|
大きな川の沿岸・低地 | 川があふれた場合の浸水深が深くなりやすい | 浸水深の色帯、堤防からの距離、浸水継続時間 |
市街地の平坦地 | 排水が追いつかない内水氾濫(雨水がたまる浸水) | 道路の高低差、側溝や雨水ますの状況 |
山あいや傾斜地 | 土砂災害や小さな谷川の急な増水 | 土砂災害警戒区域、沢の位置 |
ため池の下流側 | 池が壊れた場合の水の流れ込み | 防災重点農業用ため池マップの表示 |
同じ町名でも、道1本挟んで浸水想定の区分が変わることは珍しくありません。町名単位ではなく、地番レベルで確認するのが基本です。気になる候補地が複数あるなら、それぞれの浸水深と避難所までの経路を並べて書き出してみてください。数字と距離が並ぶと、優先したい条件がはっきりしてきます。
※掲載内容は執筆時点の情報です。最新情報は各自治体・関係機関の公式ホームページをご確認ください。
ご相談はこちら 安全なエリアの選び方は、一般論だけでは判断しきれない部分があります。ご自身の条件に当てはめるとどうなるかは、個別の状況をうかがったうえでご案内できます。判断に迷う段階でもお問い合わせいただけます。
懸念点と注意事項
浸水想定は特定の雨を前提とした計算結果なので、色のない土地でも排水や避難路まで自分の目で確かめる姿勢が安心につながります。
ハザードマップの限界
色が塗られていない場所でも浸水しないとは言い切れません。洪水浸水想定区域図は、特定の降雨条件をもとに計算されたものです。前提を超える雨が降れば、想定外の場所で水が出ることもあります。
とくに見落としやすいのが次の点です。
- 対象になっていない小さな川や水路のあふれ(用水路が多い平地では要注意)
- 都市部で下水道の処理能力を超える内水氾濫(道路や駐車場が短時間で冠水するタイプ)
- 農業用ため池や堤防の想定外の被害
- 造成や宅地開発で地形が変わった直後の状況
もう一つ、地図は「深さ」を示しても「いつ水が来て、いつ引くか」までは教えてくれません。同じ浸水深50cmでも、半日で引く場所と数日残る場所では暮らしへの影響がまるで違うのです。だからこそ、白い土地でも現地を歩いてほしいと思います。近くの水路の幅と深さ、道路が下がっている場所、雨のあと水たまりが残る一角。この三つを見るだけでも、図面には出てこない情報が拾えます。マップは出発点で、判断材料の半分は自分の足で集めるものだと考えてください。
水害リスクを考慮した生活の工夫
浸水の可能性がある土地を避けるだけが対策ではありません。住まい方の工夫で、被害の大きさは変えられます。
工夫 | 具体的な内容 |
|---|---|
建物の設計 | 敷地の盛土、基礎を高くする、1階に寝室や電気設備を集めない |
家財の配置 | 給湯器や分電盤の位置を高めに、車の避難場所を決めておく |
避難の準備 | 避難所までの経路を2通り、夜間や雨天でも歩けるか確認 |
情報の入手 | 市の防災情報の配信登録、河川の水位情報を家族で共有 |
保険 | 水災補償の有無と支払条件を契約書で確認 |
賃貸をお探しの方は、2階以上を選ぶ、駐車場の位置を確かめる、といった判断だけでも安心度は上がります。持ち家なら、外構工事のタイミングで敷地の水の流れを整えておくと後が楽です。
家族で話しておきたいのは、避難のきっかけを何にするかという点。「警戒レベル3が出たら祖母と車で移動する」ぐらいまで決めておくと、当日迷いません。備えは一度で完成しないもの。年に一度、雨の季節の前に見直す習慣にしてはいかがでしょうか。
ご相談はこちら 懸念点と注意事項は、一般論だけでは判断しきれない部分があります。ご自身の条件に当てはめるとどうなるかは、個別の状況をうかがったうえでご案内できます。判断に迷う段階でもお問い合わせいただけます。
洪水ハザードマップリンク集
川ごとに公表元が違うため、市の洪水ハザードマップと県の浸水想定区域図を両方そろえて確認しましょう。
住まい探しや今の家の点検に使える公表情報の入手先を整理します。東近江市の水害リスクを調べるとき、情報が一か所にまとまっていないことが最初のつまずきになりがちです。
調べたいこと | 主な公表元 | 見方のポイント |
|---|---|---|
市内の町ごとの浸水想定・避難所 | 東近江市(防災・危機管理の担当課ページ) | 洪水ハザードマップは町丁目単位で分かれているため、住所から該当図面を選ぶ |
愛知川・日野川など県管理河川の浸水想定区域図 | 滋賀県(河川・防災担当のページ) | 対象河川と想定雨量の条件(何年に一度の降雨か)を図面の凡例で確認 |
全国の地図で重ねて見たいとき | 国土交通省「重ねるハザードマップ」 | 浸水・土砂災害・道路防災の情報を同じ地図上で切り替えられる |
地形や旧河道の手がかり | 国土地理院の地形分類・古い空中写真 | 周囲より低い土地かどうかを地形から確かめる |
紙の図面が必要な場合は、市役所の担当窓口や各支所で配布物を尋ねるのが確実です。不動産の購入や賃貸の契約前であれば、重要事項説明で示される水害リスクの説明とあわせて、自分でも同じ図面を開いて位置を指で追ってみてください。図面番号と発行時点をメモしておくと、家族との話し合いや後日の再確認がぐっと楽になります。
各サイトの構成や図面は更新されることがあります。検索する際は「東近江市 洪水ハザードマップ」のように自治体名と災害の種類を組み合わせると、目的の図面にたどり着きやすいでしょう。
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広告や特集ページより、市が配る紙のマップと公式サイトの地図を先に確認するのが安全側の選び方です。
市の広報紙や公共施設の掲示板、防災イベントの会場では、防災に関する案内やバナー、リーフレットが目に入ります。住宅の購入や賃貸を考えている方なら、住宅設備の販売店や工務店の広告で「浸水対策」「止水板」といった言葉を見かけたこともあるかもしれません。こうした情報は入口として役立ちますが、リスクの判断そのものは公的な地図と資料で行うのが基本になります。
判断材料をどこから取るか、優先順位を整理しておきましょう。
情報源 | 主な役割 | 使い方の目安 |
|---|---|---|
市の洪水ハザードマップ(公式サイト・冊子) | 想定浸水深や避難所の確認 | 検討している住所を最初に照らし合わせる |
滋賀県の浸水想定に関する地図情報 | 河川ごとの想定や区域の背景 | 市の地図で気になった点を掘り下げる |
広告・チラシ・民間の特集ページ | 対策工事や商品の存在を知る | 見積もりや工法の比較検討の段階で参考にする |
広告に書かれた「安心」「安全」という言葉は、その商品やサービスが想定している条件の中での話です。止水板ひとつでも、対応できる水位や設置できる開口部の幅は製品ごとに違います。気になる商品があれば、想定浸水深と照らし合わせて、必要な高さを満たすかどうかを販売元に直接確かめるのが確実。冊子の裏面や市の窓口では、防災に関する相談先も案内されています。迷ったときは、広告よりも先に市の防災担当窓口に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
滋賀県の公開情報も併せて確認
市のマップで自宅周辺を確認したら、県が公開する川ごとの想定区域図で上流側まで見ておくと安心です。
東近江市内を流れる川の多くは、県が管理する二級河川です。愛知川や日野川、蛇砂川といった川の浸水想定区域図は、滋賀県が河川単位で公開しています。市のハザードマップが「自分の町がどうなるか」を示す地図であるのに対し、県の情報は「その川が氾濫したらどこまで水が広がるか」を川に沿って見せてくれるもの。同じ水害を、住まい側と川側の両方から確かめられるわけです。
住まい探しの場面では、県の情報がもう一段役に立ちます。検討中の物件が川から少し離れていても、上流で堤防が切れた水は低いところをたどって流れてきます。市域の境目に近いエリアなら、隣の市町側の想定まで含めて見えたほうが判断しやすいのではないでしょうか。県は地域ごとの防災情報や河川の水位、雨量の観測データもまとめて発信しており、大雨のときにどの川を注視すればよいかを事前に把握しておけます。
具体的には、滋賀県の防災・河川関連ページで気になる河川名を探し、浸水想定区域図と、あわせて公開されている土砂災害の警戒区域を確認してみてください。市のマップで見た浸水の深さと、県の区域図で見た水の広がり方。この二つが重なる場所は、避難のタイミングを早めに設定しておきたいエリアと考えられます。地図は改定されることがあるため、契約前の最終確認は必ず最新版で行いましょう。
※掲載内容は執筆時点の情報です。最新情報は各自治体・関係機関の公式ホームページをご確認ください。
まとめ
東近江市での住まい探しや防災において、特に押さえておくべきポイントは以下の3点です。
- 候補地ごとのリスク確認: 市内の水害リスクは河川と地形で大きく異なります。まずは具体的な候補地の浸水想定を地図で確認しましょう。
- 条件の比較: 浸水想定は降雨規模によって変わります。複数の条件を並べて比較し、リスクの幅を把握することが大切です。
- マップ外の視点: 地図に載りにくい内水氾濫やため池のリスクも考慮し、現地で道路や水路の状況を確かめましょう。
エリアごとの特性や避難のしやすさをふまえた物件選びで迷ったときは、地域の事情を把握している私たちにお気軽にお問い合わせください。ご希望の条件に合わせて、一緒にリスクを確認していきます。
※掲載内容は執筆時点の情報です。最新情報は各自治体・関係機関の公式ホームページをご確認ください。
よくある質問
ハザードマップで色が塗られていない「白いエリア」なら安全ですか?
必ずしも安全とは言い切れないのが、水害の難しいところです。 ハザードマップの「色のない場所」は、あくまで対象となる大きな川(愛知川や日野川など)が決壊・氾濫した際の計算結果に含まれていないことを示しています。しかし、激しい集中豪雨で小さな用水路の排水が追いつかなくなる「内水氾濫」や、想定を超える大雨、近くのため池の影響などはマップ上に反映されにくいケースがあります。色の有無だけでなく、周囲より土地が下がっていないか、近くに水路がないかといった現地の確認をあわせて行うのが安心です。
浸水想定区域(色がついている場所)の土地は、購入や賃貸を避けたほうがよいでしょうか?
必ずしも選択肢から外す必要はありません。「リスクの程度」と「備え」のバランスで考えるのが現実的です。 たとえば「浸水深が0.5m未満(足首〜膝下程度)」の薄い色であれば、敷地を少しかさ上げして建てる、2階を居住スペースの中心にする、あるいはマンションの2階以上を借りるといった工夫で不安を大きく減らせます。一方で、水が引くまでに数日かかるエリア(浸水継続時間が長い場所)や、水没して隔離されるおそれがある場所は慎重な判断が必要です。「その場所を避けるか」ではなく、「どんな工夫や備えがあれば安心して暮らせるか」という視点で検討してみるのをおすすめします。
「過去に浸水したことがない」と地元の人が言う場所なら信用して大丈夫ですか?
貴重な情報ですが、それだけで判断するのは少し危険です。 地元の方の「今まで水がついたことがない」という体験談は、土地の歴史を知る大きなヒントになります。ただ、近年は過去の経験則が通用しないレベルの豪雨(いわゆる数十年に一度・1000年に一度クラスの雨)が増えています。昔は田んぼだった場所が住宅地になり、雨水の流れ方が変わっていることもあります。過去の実際の被害実績と、最新のハザードマップ(想定最大規模の雨量データ)の両方を重ね合わせて見ておくのが確実です。
不動産の契約前に、水害リスクについて詳しく説明してもらえますか?
はい、重要事項説明の際に「水防法に基づくハザードマップ上の位置」について説明することが義務づけられています。 ただし、契約当日に初めてリスクを知ると、冷静な判断がしづらくなってしまうこともあります。だからこそ、気になる物件が見つかった段階(内見の前や候補地を絞り込むタイミング)で、事前にマップを開いておくのがおすすめです。早い段階でリスクの程度や避難場所までの道のりを知っておけば、価格や間取りとのバランスを落ち着いて比較できます。
川から離れた場所でも気をつけるべき水害リスクはありますか?
「内水氾濫(雨水が出込めなくなる現象)」と「農業用ため池」の2点に注意が必要です。 東近江市は田畑や用水路が多く、鈴鹿山脈のふもとから低地にかけてため池が点在しています。川から数キロ離れていても、周囲より一段低い窪地や、水路が集中する場所では、雨水が道路にあふれて冠水することがあります。また、山側の高台近くであっても、上流側に「防災重点農業用ため池」がないかを地図で確認しておくと、見落としがなくなります。
この記事の監修者
奥田 伸之 (オクダ ノブユキ)
- 業界経験20年
- 宅地建物取引士
- 賃貸不動産経営管理士
「不動産歴20年!!豊富な知識でお客様の希望にピタッとくる物件紹介しますよ!」
担当業務:賃貸仲介、賃貸管理、マンション管理、売買仲介、不動産買取・仕入れ、法人対応、リフォーム、リノベーション
- 性別
- 男性
- 年齢
- 40代
- 出身地
- 滋賀県米原市
- 業界経験
- 20年
- 国家資格
- 宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士
- その他資格
- 少額短期保険募集人、損害保険募集人
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